小さな駄菓子屋で、そこでは懐かしの「アイスクリン」が販売されていた。
60歳を超えた私が子どものころでも、ふるさと岡山でアイスクリンは普通の店にはなく、もっぱら祭りの屋台で売られていた
それでも、懐かしのアイスクリンという思いがあるのは事実だ。
で、おととい汐見公園へ行く途中でその店に寄った。
小さな駄菓子屋。店の名前は「ZOO」という。
店の中に入ると60代とおぼしきおばさんがいて、「いらっしゃい。暑いですね」と声をかけてくれた。
狭い店内を見ると、駄菓子があるわあるわ…。
まずアイスクリンを注文して食べたあと、店について話を聞いた。
私「この店はいつからやってるんですか」
おばさん「3年ほど前からです。それまでは会社勤めをしてたんですけど、定年になってね。何かしなきゃと思ってこの店を始めたんです」
私「駄菓子がいっぱいありますね」
おばさん「駄菓子屋ですからね。うちの商品は安いもので10円、高いものでも100円。消費税も取らないから、小さい子どもが100円玉を1枚握ってよく来ますよ」
私「もうかるんですか」
おばさん「とんでもない。売り上げはいい日でも2000円から3000円です。赤字を年金で補てんしながらやってます」
私「どうしてそこまでして店をやるんですか」
おばさん「子どもが来てくれるのがうれしくてね。子どもと話すのが何よりの楽しみなんです。ボケ防止にもなりますしね」
このおばさんはいい老後を過ごしているなと思った。
そして子どもたちの心には、この店とおばさんが幼いころの思い出として刻まれているのだろう。
店内には駄菓子が所狭しと並ぶ