撮影用語で「マジックアワー」と呼ばれる時間帯がある。
一般に日の出の直前、日の入りの直後の約30分間をいう。
空が赤く染まり魔法のような写真が撮れることから、その名がある。
きょうはそれを実感した。
仕事帰りにいつものように南海電鉄の天下茶屋駅に差しかかったときのことだった。
ふと「この駅のホームで電車をじっくり撮りたいな」と思い、ホームの北の端に移動した。
きょうは機材の準備が十分ではなく、次回の下見ということにして電車を何本か撮った。
梅雨らしい曇り空で、夕焼けが拝めるとは思っていなかった。
ところが、電車を待っているときビルの谷間の空に目をやると、うっすらと赤く染まっていた。
「なんじゃ、こりゃ」と、西の空が見える場所に移動した。
日の入りの時刻から15分ほど経過していたが、雲の切れ間が見事に赤く染まっていた。
私がカメラを向けているのを見て、電車から降りた人も数人がスマホで写真を撮った。
「いやはや、まさにマジックにかかったようで、しびれたな」と思った。
天下茶屋駅のホームから見た夕焼け