私が勤める会社の近くに「スーパーナベル」があり、毎日のようにそこで同僚と昼めしを食っている。
その店に併設される形で、牛タン料理の店「杜政(もりまさ)」がある。
その場所は飲食店に不向きなのか、次から次へと店の形態が変わる。
「ここで牛タンじゃ、この店も長くないな」と思っていた。
ところが、店は意外に長続きし、1カ月ほど前から店頭に中華弁当を並べるようになった。
500円という微妙な値段なので私は買わなかったが、同僚が「これけっこういけますよ。それにあの店の料理人は中国人ですよ」と言うので、先日、買ってみた。
確かに店の中から出てきた料理人は中国人だった。
中国では珍しいといっていいほど実直そうな青年で、河南省の省都である鄭州の出身ということだった。
この日は「エビチリ弁当」を買ったが、さすがに本場の料理人だけあってなかなかの味だった。
「中国人なのになんで牛タンの店の料理人なんだよ」「牛タンの店なのになんで中華弁当なんだよ」という思いがあるので、近いうちに店に入って料理を注文し話をしたい。

牛タンの店「杜政」の中華弁当。右下のコロッケは通常、唐揚げが入る。私がこの弁当を敬遠していたのはそのせいもある(私は鶏肉が食べられない)

杜政の店頭の一角に中華弁当が並んでいる

「酢豚」「マーボーなす」「チンジャオロース」など定番のメニューが並ぶ