長江(中国では一般にこう呼ばれ、揚子江とは呼ばれない)は中国一の大河だ。
中国の西部・青海省のチベット高原に源を発して、四川盆地や華中平原を潤しながら東に向かい、上海の北東部で東シナ海に注ぐ。
全長は6300キロ、アジア最長で世界でもナイル川、アマゾン川に続く3番目の長さを誇る。
上海は長江の最下流域に開けた町だが、市民生活と長江との関わりはそれほど深くない。
私は河口の近くにある崇明島、長興島、横沙島の3つの大きな中洲の田園風景が好きで、年に数回、川を渡って島を訪ねた。
長江はあまりにも規模が大きく、カメラを向けただけでは間の抜けたよなう写真になりやすい。
それでも何度か通ううちに、チャンスが訪れた。
崇明島と大陸側を結ぶフェリーの中から長江の上流を望む。夕刻で雲がいい感じに染まった。上流には陸地が見えず、水平線が空と川を分けている(2015年4月11日撮影)
長興島から長江を望む。夕刻は空と川が赤く染まり美しい。この島と大陸側の上海はそれほど離れていないので、対岸の工場の煙突がうっすらと見えている(2016年11月3日撮影)
横沙島の南部。打ち捨てられたような埠頭があった。この辺りは長江の河口部だといっていい(2015年6月5日撮影)
大陸側の三甲港の近くから東を見る。横沙島の対岸に当たるエリアで、この辺りも河口部だ(2015年6月1日撮影)