けさ、ふと花が撮りたくなった。
「この時期の花といえば梅だな。岸和田天神宮は天神さんなんだから、梅があるんじゃないかな」と思って出かけた。
やはりあった。
それも拝殿の真ん前で、紅梅と白梅の「紅白」が対になっていた。
この時期に梅の花を見ると、当然のように菅原道真の歌「東風吹かば にほひおこせよ 梅の花 あるじなしとて 春な忘れそ」が浮かぶ。
調べてみると、岸和田天神宮は菅原道真とは何の関わりもないようだが、梅の花は左遷を嘆いたこの歌によって、はかなさが増しているように思う。
そういえば、随分前にまっとうなサラリーマンをしていたころは、この時期になると人事が気になったものだ。
「昇進できるといいんだが。左遷はごめんだな」なんて思いながら、そわそわしていた。
寒さに耐えながら花をつける梅のように、凛とした姿でいたいものだが、なかなかそうはいかない。
けさの岸田天神宮。拝殿に向かって左手に紅梅、右手に白梅の木がある
紅梅は文字通りこの時期の「花形」だ
紅梅の木は数多くの花をつけている。よくわからないが、五分咲きは超えているだろう
白梅はまだつぼみが多い