けさ家を出るとき、ふと空を見上げると、いく筋かの飛行機雲がかかっていた。
通常、飛行機雲はそれほど長くは持たず、いつのまにか消えているものだが、きょうの雲は徐々に広がりながらもかなり長い間、その姿を保っていた。
私はこの歌の「ひこ~きぐも~」というサビの部分しか覚えておらず、初めて聴いたときから、飛行機雲がかかる青空の美しさをたたえる歌だとばかり思っていた。
しかし、数年前に調べたところ、この歌はユーミンが若くして天国へ昇っていった友人を悼み、その命を飛行機雲になぞらえて作った鎮魂歌だった。
明るいメロディーと暗い歌詞がこれほど対照的な歌も珍しい。
確かに都会には多くの人が住みながらも、殺伐としたイメージがある。
都会の発展には、その陰で犠牲になった何かがあるはずだ。
超高層ビルはそうした都会の負の側面も象徴しているのかもしれない。