締めは「道明寺カーブ」

近鉄南大阪線道明寺駅に近いカーブを走る電車

ゴールデンウイークの真っただ中の今月4日、近鉄の特急「青のシンフォニー」を追いかけた。

その最後の撮影場所は南大阪線の古市駅に近い鉄橋で、電車を見送ったあと駅に戻った。

急行電車で大阪阿部野橋駅まで直接帰るつもりだったが、ふと「ここまで来て、あそこに行かない手はないな」と思い、準急電車に乗った。


あそこというのは、古市駅の次の駅である道明寺駅で、そこのホームの端に立つと、いい感じにカーブした線路が見える。

私が「道明寺カーブ」と呼んでいる場所だ。

そこでこの日の撮影を締めたかった。

近鉄南大阪線は運行される電車の数が多いので、次から次へとやって来る電車で撮影を楽しめた。

2両編成の短い特急電車がやって来た。線路の曲がり具合がよくわかる

で、撮影をしながら、走り去る電車の後ろ姿をうまく撮りたいと思った。

ホームの端に立ち、狙ったのはこちらに向かって来る電車だったが、それとほぼ同じ本数の電車が目の前を走り去っていった。

 

列車の後ろ姿というと、すぐに2つのシーンを思い出す。

1つはJR東海のCMで、山下達郎の『クリスマス・イブ』が流れる「クリスマス・エクスプレス」だ。

1980年代の末にお目見えしたこのCMは、名作として知られる。

そのCMの最後は決まって、夜に新幹線が走り去るシーンがちらっと流れる。

そしてもう1つは、高倉健主演の映画『駅 STATION』のラストシーンで、舞台となった増毛駅から列車が走り去る。

これも夜だ。

 

長ったらしい話になったが、走り去る電車を印象的なものにするなら、やはり夜だなと思った。

この日は疲れていたので、夜まで粘れなかったが、日の入りが早くなる時期を待って、道明寺カーブで夜の電車を狙いたい。

「道明寺カーブ」を走る電車の後ろ姿。これじゃ何の変哲もないじゃないかといったところだ