この世を生きる猫

きのうの夜、松乃木大明神の祠にいた母猫

きのうも仕事帰りに、いつもの松乃木大明神へ行った。

最近はやんちゃんの牙城になっている祠に母猫がいた。

母猫は祠の正面で丸くなって眠っていた。

祠にいるやんちゃんは体の白さもあって、あの世から舞い戻ってきた化け猫のように見えるが、丸くなった母猫はこの世を生きる普通の猫に見えた。

なんとなく、母猫の素っ気なさが、浮世らしくていいなと思った。

きのうは母猫だけだなと思っていたら、やんちゃんがどこからともなく現れた。私が祠の前に立っているのはすぐにわかりそうなものだが、やんちゃんは祠に上がってから気付いたようで、母親を守るかのように、しばらくは私を警戒していた