一瞬の切れ味

きょうの夕方の通天閣

きょうは朝に続いて、仕事帰りにも新世界へ行った。

朝は花を撮ったので、夜は花に飛来するチョウを撮りたいなと思っていた。

 

地下鉄の恵美須町駅を出て、西の空を見上げると、厚い雲にわずかな切れ間があった。

「夜になるまでにはまだ時間がある。だめもとで、天王寺公園の池へ行ってみるか」と、いつもの端の上に立った。

 

雲の切れ間は通天閣の上空にあり、まったくといっていいほど染まっていなかった。

それでも、切れ間があるうちにと三脚を立てたが、うまくセットできない。

今の三脚は自由雲台なので、特に縦位置の写真で構図を決めるのに苦労する。

 

流れくる雲が切れ間を覆い隠そうとしていて、時間との勝負だったので、「ええい面倒だ。手持ちで撮ろう」と、三脚を傍らに置いた。

改めてカメラを構えて、シャッターを押したら、通天閣の上に雲の切れ間が広がっている写真が辛うじて撮れた。

ちょっと大げさな表現だが、「一瞬の切れ味だったな」と思った。

やがて雲の切れ間がなくなって、こんなふうにしか撮れなくなった