きのうの朝、目が覚めて、二日酔いの寝ぼけ眼で外を見て驚いた。
鉄骨がこつぜんと現れていたからだ。
それは私が住むマンションの隣に建設中のビルの鉄骨だった。
「えらいこっちゃ!」と関西弁で心が叫んだ。
きのうは心と時間の余裕がなかったので、けさ鉄骨を撮影した。
そのビルは2カ月ほど前に建設が始まった。
2度、工事現場へ行って「何階建ての建物ができるんですか」と聞いたが、細かい作業の業者だったようでビルの詳細はわからなかった。
基礎工事がそれほどの規模ではなかったので、せいぜい3階建てだろうと思っていた。
ところが、そのビルの鉄骨がマンションの5階にある私の部屋を越えて上に伸びていった。
鉄骨がむき出しの状態でも西の空は撮れない。
ビルに壁が造られると、私の部屋からはほとんど何も見えなくなるだけでなく、日も当たらなくなる。
部屋の唯一の取りえだと思っていた眺望がなくなってしまう。
きのうはずっと気持ちが沈んでいた。
しかし、どうすることもできない。
今の部屋に引っ越して2年近く、朝に夕に楽しませてもらったことに感謝しよう。
失った眺望は別のところで補えばいい。
そう割り切るしかない。