きょうの仕事帰りに、天王寺動物園の上の歩道へ行った。
西の空にかかる雲が厚いのはわかっていたが、きのうの姫路城での夕焼けも同じような空で撮れた。
しかし、そう事がうまく運ぶはずはなく、空のどこを見上げても赤く染まった雲はなかった。
そんなことは想定済みだよとばかりに、大阪市立美術館へ向かう階段の下で猫を探した。
フェンスの向こうに立つ大きな木の下に、白黒の猫がいた。
その猫の姿を見て、名前がすぐに浮かんだ。
木の下にいるのならと「藤吉郎」と名付けた。
ここは大阪、太閤秀吉のお膝元だ。
秀吉が豊臣だとか羽柴だとかと称する前の名が木下藤吉郎だ。
木の下の「藤吉郎」。
この猫にふさわしいかどうかは別にして、われながらいい名前だと思った。