新世界の小さな草むらで

新世界の一角にいた花ちゃん

きのう、通天閣の下でたこ焼きを食べ終えてから、「こあたりでもう少し猫を探すか」と歩き出した。

ものの50メートルも行かないうちに、私が「花ちゃん」と呼んでいる猫がいるのが見えた。

花ちゃんは近くのスナック「花日」で面倒を見てもらっているので、そう呼んでいる。

 

花ちゃん路地の脇に生えた草の中にいた。

そこは草むらのように見え、花ちゃんはそこで暑さをしのいでいるようだった。

その姿を見て、「繁華街の新世界にある小さな草むらか。そこなら暑さも多少は和らぐだろう。いい場所を知っているな」と思った。

花ちゃんは草むらに身を伏せながらも、私を警戒していた

それでも眠気には勝てないようで、やがてうとうとし始めた