きのうの夕方、西成まで戻り、いつものように松乃木大明神に向かった。
雨が激しく降っていた。
「この雨なら、猫が祠にいるな」と思いながら、濡れた道を歩いた。
松乃木大明神に近づくと、鳥居の脇で寝ている「にいやん」が目に入った。
「きょうの本線は神社の外じゃなく、神社の中なんだ」とその前を素通りした。
そして鳥居の下から中を見ると、薬師如来の祠に母猫と「やんちゃん」がいた。
しかし、私が境内に入ると、慌てふためいたように飛び降りてしまった。
「俺たちは顔なじみじゃないか。そんなに冷たくすることはないだろう」と声を掛け、祠に上がるのをしばらく待ったが、そんなそぶりはなかった。
仕方なく鳥居の脇に戻って、狙いをにいやんに変えた。
板の上でくつろいでいたにんやんにカメラを向けていると、突然、母猫が飛び乗ってきた。
祠で冷たい態度を取った母猫が、自ら私の目の前に現れるとは思いもしなかった。
母猫の動きは奇妙だったが、ありがたく撮らせてもらった。