嘆きの祠

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祠にしがみつくようにしていた白黒の猫

きのうの仕事帰り、雨に濡れた道を歩いて、いつものように松乃木大明神に寄った。

薬師如来の祠に顔なじみの白黒の猫がいた。

この猫は普段、私をほとんど警戒しないが、きのうは珍しく反応して、こちらを見たかと思うと、祠にしがみつくような格好になって、爪を研ぎ始めた。

「なんて罰当たりなことを」と思いながらも、その姿は祠にすがりついて何事かを請い願っているかのように見えた。

そのときエルサレムにある聖地「嘆きの壁」が頭に浮かび、「これは嘆きの祠なんだな」と思った。

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「何しに来たんだ」と言いたげな顔をして私を見る白黒の猫