けさ早く目が覚めて空を見上げたら、薄い雲が広がっているように見えた。
「こんな空を見間違え、何度も空振りしたよな」と思い、ベランダに出て目を凝らした。
やはり雲は薄く、いい感じの朝焼けが見られそうだった。
急いで準備をして、いつもの高架下へ行った。
雲は相変わらず薄く、期待がふくらんだ。
しかし、最もいい時間帯だと思われる日の出の時刻の15分ほど前になっても雲はそれほど染まらず、「この雲で染まらないってことがあるのか」と思った。
だからといって何ができるわけでもなく、じっと空を見つめていると、日の出の時刻の直前になって染まり始め、その後は空の表情が刻々と変わった。
ちょっと気をもんだが、期待は裏切られなかった。