雪の京都丹後鉄道から生還した。
表現はかなり大げさだが、最悪の事態を想定して、食料と現金を多めに持参し、大阪では考えられないような防寒対策も施した。
覚悟を持って雪の中に飛び込んだのは事実だ。
京都丹後鉄道の福知山駅で係の人にJRの切符を渡し、「列車が止まったら、バスで帰ってくることはできるんでしょうか」と尋ねたところ、「沿線にこの鉄道以外の公共交通機関はありません。それも考えて乗ってください」と切符を返された。
緊張感はいやが上にも高まった。
そして、列車の運行打ち切りの場合には、ネットで情報提供するほか、駅(大半は無人)でアナウンスすると教えてくれた。
とすると、駅から離れると危険が増すと思い、きょうはほとんどの写真を駅のホームから撮影した。
実際に列車に乗って北に向かうと、雪の降り方は想像したほどではなかったが、久しぶりに緊張を強いられる撮影で十分に楽しめた。
厳しい気象条件で、心にゆとりがなくなっていたのか、列車の運行時間を考えずに辛皮駅に行った。
鉄橋を撮り終えて駅に戻ったのが午後1時すぎ、時刻表を見ると福知山行きの次の列車は午後3時44分発だった。
「え~、この駅に2時間半もいなくちゃいけないのか」と思ったが後の祭り。
「まあいいや。たっぷりと撮らせてもらおうじゃないか」と、南から来る列車を狙い続けた。