きのうの仕事が終わり、勤務先のマンションを出てすぐに西の空を見たら、赤く染まっていた。
しかし、雲がまったくなく、染まり方もいまひとつで、「近くで夕焼けを撮ってもな…」と思った。
そのとき、ふと足元を見ると2カ月ほど前に植え付けた花が咲いていた。
花の盛りは過ぎ、くすんだような色の花が枯れた味わいを見せていた。
毎日のように水をやりながら、「人でいえば老境に差し掛かったところか。そんな花を撮っておかなきゃな」と思っていた。
日が沈む直前で、暗くなる前にと急いでバッグからカメラを取り出した。