きのうの仕事帰り、いつものように地下鉄の長田駅に向かって歩き、高速道路の高架下に差し掛かったとき、歩道の脇の草むらで何かが動いた。
動きの大きさから虫ではなく鳥だろうと思ってよく見ると、あまり見かけない鳥が草の実をついばんでいた。
カメラを向けているうちに飛び立ち、広い道路の脇のフェンスに止まった。
羽の模様は一昔前のやくざ映画に出てくる入れ墨のようだった。
「おっ、その筋の鳥だな」と思い、撮影後に鳥の名前を調べた。
その鳥は「キジバト」だった。
キジバトはヤマバトという別名の通り、かつては山に生息し、その姿を見ることはめったになかったという。
今は都市部でも普通に見られるらしいが、山での生活の習性が残っているのか、草むらでのキジバトの動きは自然そのものだった。