思い出はモノクロームその8 雨の「黒龍大神」

西成区山王で暮らし始めて3カ月が経過した。

このあたりを歩いて驚くことの一つが地蔵の多さだ。

路地の至るところにあって、一度ゆっくりと見てみたいと思っていた。

きょうはその中の「黒龍大神(こくりゅうおおかみ)」を訪ねた。

その祠は地域の守り神として大正時代に建立され、戦災も逃れたという。

きょうの黒龍大神は、雨の中でひっそりとたたずんでいた。

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黒龍大神。「嘆きの壁」から続く上町断層の斜面に造られている。左に延びる道は急坂になっていて、路面が濡れていたきょうは下るのが怖いくらいだった

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黒龍大神の石碑。祠の脇に由来が書かれている。それによると、このあたりには明治末期まで大池があり、大蛇が住みついて池の主としてあがめられていたという。そして、大蛇を守護神として、黒龍、白龍、天龍の3つの祠が建てられたらしい

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蛇の石板。大蛇を祭っているので、これが御神体なのだろう

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石碑の脇に石像があった。何なのかはわからない

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祠の一角に掲げらていた木の板。建立35周年を記念して昭和33年に作られたものだ。ということは建立は大正12年ということになる

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祠の端に石塔が立っていて、その背後に急な石段がある。石段は行き止まりで、今は使われていない

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黒龍大神から続く坂を上りきったところから西成の街を見下ろす。さまざまな家が立ち並び下町の雰囲気が漂っている