西成に通うようになって2年余りになる。
その間ずっと気になっていたことがある。
それはこのエリアに斜めに延びている空き地だ。
街は全体に東西南北に道が延びているのに、斜めの空き地は邪魔っ気で明らかに違和感がある。
その正体を最近になって知った。
中村食堂に行ったとき、時々見かける男性客が「あれは南海の天王寺支線の跡地ですよ」と教えてくれたのだ。
早速、調べてみた。
南海天王寺支線は南海本線の天下茶屋駅から分岐し、天王寺駅まで続いていた。
駅は起点と終点を合わせて6つあった。
開業は1900年で、最終的に1993年に廃線になった。
「なるほど。100年近い歴史を持つ鉄道の路線だったんだな。それが健在なら、この街の風景も今とはかなり違っていただろう」と思った。
きょう、線路の跡地をたどってみた。