移設された恵美須町駅

きのう南海本線浜寺公園駅北の桜並木がなくなっているのを見て、「阪堺電車も時の流れとともに変化するんだな」と思った。

そして、もう1つ変化したものを思い出した。

それは北のターミナル駅の1つである「恵美須町駅」だ。

これまでの駅から新しい駅に移設されたとネットの記事で読んだ。

 

移設前の駅は1911(明治44)年の開業というから、1世紀を超える歴史があったことになる。

おととしの台風21号で駅の施設が被災し、その復旧に合わせて、バリアフリー化をはかろうと、約100メートル南に移設された。

 

古い駅と新しい駅を見ようと、けさ出勤前に行ってみた。

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恵美須町駅の古い駅舎。ホームを屋根で覆っただけのような構造で、古さの割に趣には欠けていた。それでも、私はこの駅を何度も利用したので、なんとなく悲しかった

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入り口はバリケードでふさがれていた。その上から駅の内部を撮影した

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西側に昔の入り口と思われる場所があった。この木の柵の中に駅員がいて、カチカチと音を響かせながら切符にはさみを入れていたのだろう

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新しい駅から見た古い駅。この角度からだと、都会の真ん中に残された古い駅という趣がある。しかし、線路が撤去され、「ああ、駅としての使命を終えたんだな」と感じさせる

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新しい駅。古い駅はホームが2つあり、貸し切りの電車が長時間停車していることもあった。ホームが1つしかない新しい駅ではそうはいかない

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新しい駅に停車する電車。古い駅は「駅」と呼べるが、新しい駅は正式名称である「停留場」と呼ぶべきだろう。しかし、そんな感傷に浸っても時の流れには逆らえない