「センダン」は双葉より芳しくはないが…

きょうは昼休みに仕事場の近くの扇町公園へ行った。

かなりの規模の公園なので、真冬のこの時期でも絵になる花が咲いているだろうと思っていた。

しかし、園内で目立つのは枯れたような桜の木だけ。

梅の木の1本、梅の花の1輪でもあればと探し回ったが、何も発見できなかった。

 

その代わりといってはなんだが、寒さの厳しいこの時期に小さな実をつけている木を見つけた。

その場でスマホを取り出して調べたところ、「センダン」であることは間違いなさそうだった。

「センダンといえば『栴檀(せんだん)は双葉より芳し』のあの木だろう。それにしてはよく見かけるよな」と思い、再び調べた。

すると、ことわざの栴檀は白檀(びゃくだん)のことで、センダンとはまったくの別物であることがわかった。

「センダンは双葉より芳しくはない。でも、そのほうが普通で、親しみが持てるよな」と思いながらカメラを向けた。

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扇町公園のセンダンの木。空を背景にすると、小さな実がどこにあるのかよくわからない

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センダンの実。背景は関西テレビの本社ビルだ

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木の下に小さな実がたくさん落ちている。実はサポニンを多く含み、人が食べると食中毒を起こすという。近くにいたハトは、見向きもしなかった。生薬として利用価値があるらしいが、通常は「ハトまたぎ」程度の存在でしかない不遇な果実だ