きのう、夜の西成で猫を追いかけていたとき、気になる店を見つけた。
その名は「中村食堂」。
今どき、「〇〇食堂」というシンプルな名前の店は珍しい。
おまけに店の外観も実にシンプルだ。
赤ちょうちんと申し訳程度ののれんが掛かっているだけで、どんな料理があっていくらなのか見当もつかない。
場所が場所だけに、中で得体の知れないおっちゃんが飲んだくれているかもしれないと思い、入るのをためらった。
しかし、「得体の知れないおっちゃんは望むところだ」と思い直し、猫を撮り終えてからのれんをくぐった。
店に入るとすぐにおばんさんが「ごめんなさいね、6時半で終わりなのよ」と言う。
そんなに早く閉まる食堂があるのかよと思いながらも、「じゃ、またあした来ます」と言って店を後にした。
ということで、きょう仕事が終わってから急いで行った。
店は飲み屋ではなく、まさに食堂という趣で、テーブルと椅子が素っ気なく並んでいる。
手に取って見られるメニューはなく、壁に料理と飲み物の値段が貼ってあるだけだ。
とにかく安い。
金曜日の夜なので、2000円まではOKと思って行ったが、ひとしきり飲んで食べても、その金額には達しなかった。
店のおばさんも気さくで、話が弾んだ。
次回は「オムライス」を食べる約束をして、店の営業終了と同時に引き揚げた。