きのうは仕事が早く終わって、時間がかなり空いた。
夕方からちょっとした約束があったため、真っ直ぐ家に帰るわけにはいかず、いつもの大阪天満宮で黒猫と戯れるかと出かけた。
まずは黒猫のねぐらからと、「星合茶寮」へ行ったところ、店は営業中だった。
これまではいつ行っても閉まっていて、「参拝者の多い週末だけやっているんだろう」と思っていた。
店の前に張り出してあったメニューを見ていると、店員の女性から「おうどんですか。中へどうぞ」と声を掛けられて入った。
メニューにある「すべらんうどん」というのが気になって、腹は減っていないが食べてみることにした。
待っている間に少し話をし、営業時間は午前10時から午後4時まで、ほぼ年中無休でやっているとのことだった。
いつも店が閉まっていたのは、私が来る時間が遅かっただけのことだった。
待つこと約10分、うどんが出てきた。
ぱっと見には普通のうどんとそんなに変わらない。
そう言うと、店員の女性が「うどんに切れ込みが入れてあって、箸でつまんでも滑り落ちないんですよ」と教えてくれた。
うどんを箸で持つと、縦に真っ二つに断ち割る形で切れ目が入っている。
名古屋名物のきしめんを2つに切ったような感じだ。
店員の女性は「天神さんですからね。これからの受験シーズンには大勢の人がやって来て、合格を祈願して注文するんですよ」と言っていた。
私は当面、試験を受ける予定はない。
しかし、「合格」には「ある資格や条件に適合すること」という意味もある。
もう少しまっとうな人になる、もう少しまっとうな生活をするという条件に適合するよう、合格を祈願しながらうどんを食べた。