けさ起きて外を見ると晴れていた。
「曇りの予報だったじゃないか」と思っても遅い。
日の出の時刻は過ぎ、朝の支度にも手間取って、写真を撮るための時間は30分ほどしかなかった。
「仕方ない。西成で朝の猫でも追いかけるか」と思い、勝手知ったる街を歩き回った。
しかし、猫の姿はなく、屋根の上にでもいないかなと見上げたところ、立派な煙突が目に入った。
「日之出温泉」と書いてあった。
「こんなところに銭湯があったんだな」と近づくと、すでに営業していた。
看板には朝6時から夜11時まで営業と書いてあった。
「こりゃ、朝湯が楽しめるじゃないか」と思いながら入り口のあたりで写真を撮っていると、1人、また1人と客がやって来る。
「朝から広々とした湯に漬かる。うらやましい人たちだ」と思った。
次回はもっと早く来て、出勤前に一風呂としゃれ込みたい。