「トリス」の思い出

きのうも1時間ほど早く仕事を切り上げ、新今宮駅に近い中華料理店に寄った。

以前から気になっていた店だ。

店に入ってすぐに経営者が中国人であることがわかった。

 

で、最初に頼んだのは、中華料理と関係のない「トリスハイボール」(380円)だった。

サントリーの「トリスウイスキー」には学生時代の思い出がある。

大学の低学年のころ、私はそれほどの酒好きでもなければ、酒が強かったわけでもなかった。

そんな私を「酒飲み」にしたのは、このウイスキーだった。

 

当時は酒税法改正の前で、一般にウイスキーは高級な酒だと認識されていた。

その中で最も安かったのがトリスで、1920ミリリットル入りのボトルだと1ミリリットル1円しなかった。

当時、私は1カ月の家賃が1万2000円という安アパートに住んでおり、近くに住んでいた友人と毎晩のようにトリスを酌み交わした。

アパートに住んでいた人の多くは普通の社会人で、怠惰な大学生とは生活のリズムが違い、深夜に「うるせーぞ。さっさと寝ろ」と何度も怒鳴られた。

 

客が多く中国人女性が忙しく立ち働く店内で、トリスを飲みながら昔を思い出し、遠い目をしてしまった

f:id:sanchan60:20191018061321j:plain

私が注文した「トリスハイボール」。グラスに「トリスおじさん」がプリントされていたので、昔を思い出したのだろう

f:id:sanchan60:20191018061432j:plain

中華料理店に来たのだからと「麻婆豆腐定食」(580円)を食べた。味はそう褒められたものではないが、中国を思い出し、ここでも懐かしさを感じた

f:id:sanchan60:20191018061511j:plain

店は昔ながらの中華料理店といった趣で味わい深い。また行きたい店だ