二杯のかけそば

きのうは「土用の丑の日」だった。

この日のつきものといえば当然「うなぎ」だが、懐具合も考えて今年は見送ることにした。

その代わりとして、こってりとしたうなぎとは対極にあるようなあっさりとした「かけそば」を食べに行った。

おととい、新世界へ行って「総本家 更科」の前を通り、「久しぶりにここのそばが食べたいな」と思った。

 

きのう更科へ行くに当たって、「更科でかけそばを食べることにして、それだけじゃ足りないな」と思い、そば屋を2軒はしごすることにした。

更科に続いて行ったのは、ジャンジャン横丁の北の端にある立ち食いそばの店だった。

30年ほど前に『一杯のかけそば』という童話が話題になったが、きのうは「二杯のかけそば」だった。

さて、値段に大きな差がある二杯のかけそばの味は…。

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「総本家 更科」。明治40年創業という老舗で、全国の更科そばの原点とされる店だ

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老舗の「かけそば」(税込み550円)。そばにつゆがかかり、載っているのはネギだけというシンプルさにこだわりを感じる。上品な味もさすがだと思ったが…

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ジャンジャン横丁の北の端にある立ち食いそばの店「松屋」。何度もこの店の前を通りながら、入るのは初めてだった

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立ち食いそばの店の「かけそば」(税込み170円)。「更科とは違って当然だ」と思って食べた。しかし、そばそのものは大きく異なるものの、全体としては「どちらも同じような味で、どちらもうまい」というのが正直な感想だ。値段でいうと、更科は松屋の3倍以上で、どこにそれだけの価値を見出すかは難しいところだ

 

主役は西の空

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けさの鉄塔。空がほのかに染まっていた

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西の空に浮かんだ赤い雲

けさ早く目が覚めて外を見たら、通天閣の周辺だけ雲がかかっていた。

染まるか染まらないか微妙な雲で、見なかったことにして二度寝しようと横になった。

しかし、「染まったときに後悔しないよう、早めにスタンバイするか」と考え直し、ベランダに出た。

 

主役は通天閣の周辺ではなく、西の空だった。

暗いうちはほとんど雲がなかった西の空に、薄い雲が湧いてきていい感じに染まり、少し拍子抜けした通天閣周辺の空の代わりを務めてくれた。

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日の出の時刻(きょうは午前5時5分)の15分ほど前。通天閣の背後の雲は厚めながら染まりそうにも見えた

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通天閣の周辺も染まることは染まったが…。これが東の空ならきれいに染まっただろう

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そうこうするうちに、通天閣に朝日が差してきた

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ふと上空を見上げると、月が薄い雲に覆われるようにして輝いていた

 

三つ指ついてお出迎え

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ラブホテルの前で三つ指をついたような黒猫

きのうの仕事帰りに新世界に寄った。

お目当ては夕焼けに染まる通天閣だったが、空は雲に覆われ染まりそうになかった。

「それじゃ、猫に遊んでもらおう」と、通天閣の近くを歩いた。

 

1軒のラブホテルの前に数匹の猫がいた。

その中の黒猫は人に慣れているようで、猫の方から私に近づいてきた。

やがてホテルの看板の近くに寝そべり前足を立てた。

その姿はまるで三つ指ついて客を出迎えているようだった。

私は黒猫に「残念ながら、こんな場所はとんとご無沙汰でね」と声をかけた。

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閉じたままの扉に続く階段では、キジトラの猫がうとうとしていた

 

思いがけず通天閣が染まった

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背後の雲が赤く染まった通天閣

きのうの夕方、阪堺電車今池駅の近くでチン電を撮ったあと、北の空が赤く染まっているのを見た。

そのとき「この方角の雲が染まるなら、通天閣と絡めればいい感じになったのに」と思った。

ということで、きょうの仕事帰りに新世界に寄った。

しかし、天気予報は思わしくなく、空は予報の通りに厚い雲に覆われていた。

 

「まあ、これは覚悟の上だ」と、猫に遊んでもらった。

それが一段落したとき空を見上げると、染まるはずがないと思っていた空が部分的に赤くなっていた。

急いで通天閣を見上げられる場所に移動し、カメラを向けた。

「思いがけず通天閣が染まった。こんなこともあるんだな」と思った。

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北の空の雲が染まっていた。なぜ染まるのかよくわからない方角だった

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西の空が望める場所に移動した。高い位置にある雲も染まっていた

 

朝夕で主役が交代

夏本番の暑い日が続いている。

地下鉄中央線の長田駅から勤務先のマンションまでの道沿いはけっこう緑が多く、セミの声が至るところで聞こえる。

毎日のようにセミの声を聞いていたら、朝と夕方で主役が交代することがわかるようになった。

朝の主役は「シャーシャー」と鳴くクマゼミ、夕方の主役は「ジージー」と鳴くニイニイゼミだ。

朝にしても夕方にしても、セミはうるさいほど激しく鳴き、力いっぱい生きているんだなと思わせる。

夏はやっぱり君たちの季節だ。

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朝の主役の「クマゼミ

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夕方の主役を務める「ニイニイゼミ

 

近場で電車を撮影

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阪堺電車今池駅に向かうチン電

きょうは仕事が終わってから、少し遠出をして電車を撮ろうと思っていた。

ところが、仕事が終わろうかという段になって、1つまた1つと仕事が出てきて、結局、ほぼ30分遅れでマンションを出ることになった。

こうなると、遠出することはできない。

それでも電車を撮りたい。

 

ということで、向かったのは阪堺電車今池駅に近いいつものポイントだった。

日の入りの方角も北に寄り過ぎていることはわかっていたが、四の五の言わずにカメラを構えることにした。

その結果、近場での行き当たりばったりの撮影としては、まずまずの成果が得られたように思う。

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今池駅を出たばかりのチン電。ブラインドが下りていて、車内の明かりだけが頼りだった

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やがて、スーパー玉出の看板の上が赤く染まった。雲の方角からして、部屋のベランダから通天閣を見ると絶景だったような気がするが…

 

松乃木大明神にも「打ち水」

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水が打たれた松乃木大明神の境内で涼んでいるかのような猫

きのう西成の路地で打ち水を見たあと、松乃木大明神へ行った。

小さな神社の境内にも水が打たれていた。

神社の世話をしている近所の人が水をまいたのだろう。

しっとりと水に濡れた神社は静かさが増したようで、涼しげだった。

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水が打たれた松乃木大明神の祠

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薬師如来の祠の前にも水が打たれていた